Japan, Startup, VC

出典:Wikipedia、CVCって大変だよね、的なごく最近の所感をこめて

非常に多くの日本企業が「デジタルトランスフォーメーション」「オープンイノベーション」を近年進めている。私は「デジタル一筋20年」というキャリアなので、全体的には非常に良い方向に進んでいると感じる。

その発展型として「スタートアップとの共創」があり、さらに踏み込んだ「スタートアップ投資」があり、それを体系立って行うのが「CVC」(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)である。

CVCがある程度の「行き着く最後のところ」だとしたときに、じゃあそれがすごく複雑なことかというと、仕組みとしては難しいことはなくて、企業が/一定の金額枠を設けて/スタートアップ投資する というだけであり、ファンド化するか、初回のみならず追加投資をするか、儲けだけ狙うか/戦略的なメリットも狙うか、外部からも資金を入れてLP・GP構造を取るか、というのは手段・戦術、オプションである。

ただ、後述するように日本企業の文化で、そもそもうまくスタートアップ投資〜CVCについて運営するのは非常に難しかろうと考え、日本でトップクラスの法律事務所の、トップクラスの弁護士の方(若いのに本当にスゴイ方。とても尊敬しています)に実際に従事する前にアドバイスをもらいに行ったことがある。(3年前くらいになりますね)

聞いてて非常に面白かったのは、
・この分野、日本企業からの問い合わせ殺到中
・何が目的か、やっている間にどこの会社も分からなくなっちゃうので、ローファームやコンサルにどんどん相談に行ってしまう(ほどに迷走したりする)
ということでした。

で、それから3年経って、周りの日本企業の話も聞いて、以下雑感です。
(特定企業の話ではないことに注意と、個別戦術の話はここではしないですが、また別の機会にでも)


やっぱり、何が目的かということに尽きる。

そして、この活動を通じ、「何が目的か」ということの議論が下手だということを日本企業が痛感する。

  • 目的は、企業によって同じではない。
  • ライフサイクルや景気サイクルによっても変わるはず。
  • たとえば、自社がAppleだったとしましょう。売上高は30兆円以上、業界ダントツナンバーワン、自社の事業領域でマーケットシェア世界1位の分野も多い。
    ➜目的は、数千億円もしくは数兆円レベルの新規事業の創出か。
    ➜この規模になると、自動車、金融、保険、通信など。
    ➜数千億円もしくは数兆円レベルの売上を生む企業の買収か。
    ➜2021年現在、普通のPCメーカーを買う意味は自社には、ない。
    など。
  • この活動を通じ、「何が目的か」ということの議論が下手だということを日本企業が痛感する。
    • 日本企業でよくやる「ボトムアップ」の集約で目的を定めにくい。
    • そもそも「集約して目的を定める」というのは実務的に困難。
    • ローテーションの存在から、1ポジションのマネジメントの在任期間が長くはないので、「今のマネジメントポジションでは波風を立てずに過ごす」というのが無意識的にも個人の目的化してしまう。
    • ローテーションしている場合、その業界・分野に明るくなく、目的を立てるほどの知見がない
      • 逆にGEのJack Welch等は自らの業界知見などから40歳半ばからCEOとしてガンガン目的を元とした施策を打ち出していた
    • だからトップから目的が降りて来ない
    • 結構、DXとかイノベーションとか新規事業開発とかっていうのは会社の中の優秀な人が集められる。頭がいい。
      だから上記みたいなことがすぐに分かって、その上で「目的も決まらないから、うまいことやっているように見せれば、この波も数年で過ぎるだろう」と分析して、それが実行できてしまう。
  • 下記は稲盛和夫氏の「生き方」から。2004年に初版された本だけど、15年以上経って、まだあるある状態なのが、逆に残念。

いままでだれも試みなかった前例のないことに挑戦するときには、周囲の反対や反発は避けられません。それでも、自分の中に「できる」という確固とした思いがあり、それがすでに実現しているイメージが描けるならば、大胆に構想を広げていくべきです。
構想そのものは大胆すぎるくらいの「楽観論」に基づいて、その発想を広げるべきであり、また周囲にも、アイデアの飛躍を後押ししてくれるような楽観論者を集めておくのがいいのです。
そういうとき、難関大学を出た優秀な人ほど反応が冷ややかで、そのアイデアがどれだけ現実離れした無謀なものであるか、ことこまかに説明してくれることが多いのです。
彼らのいうことにも一理あり、その分析も鋭いものなのですが、だからといって出来ない理由ばかりをあげつらっていたのでは、どんないいアイデアも冷水を浴びせたようにしぼんでしまい、できることもできなくなってしまいます。
そういうことが何度かくり返された後、私は相談する相手を一新しました。つまり新しく、むずかしい仕事に取り組むときには、頭はいいが、その鋭い頭脳が悲観的な方向にばかり発揮されるタイプよりも、少しばかりおっちょこちょいなところがあっても、私の提案を「それはおもしろい、ぜひやりましょう」と無邪気に喜び、賛同してくれるタイプの人間を集めて話をするようにしたのです。

  • 目的を議論する、というのは青臭いし、「週末どこに行く、夕飯何食べる」くらいの話でも夫婦ケンカすることが多いように、感情的な話にもなりやすい。価値観がぶつかるので。
    • だけど、終身雇用的な日本企業において、感情的な話をぶつけるのはご法度。この先も長く一緒にやるんだし、ローテーションがあるんだけど、この先、もしくはこの先の先で上司部下になったりするかもしれないし、部下上司みたいになっちゃうかもしれないから。みんな仲良くしたい。
    • それは日本人の美徳でもあるところが痛いところ。
    • だから、DXとかの前に、「目的議論のトレーニング」を徹底してやるべき。
    • 摩擦を恐れず、私利を捨て、全体のために本気で構成員が議論したならば、日本企業の中からも「そうですよ、もうガソリン車はあと20〜50年くらいで要らなくなるので電気自動車を『本気で』作って本気で売りましょうよ」という話が20年前に日本企業の中から出てきて、今のテスラの台頭はなかったでしょう。

まぁ、ちょっとこれ見てみましょう。
日本企業が、世界からどう見られているかということで、やっぱりなとw

  • だから、例として、よく目的論を下にも、もちろん上にもふっかけてみたりするんだけど、キレられたり、まぁまぁそんなこと言ってもという話になったり、要は「話にならない」っていうことが多いように感じる。
    • なので、個人的には社内ですごく嫌われていると思うw
  • とは言っても、そんなに難しいことかいな?? とも思う。
  • 基本的に要素としては下記、そしてそれらの組み合わせしか無い。
    1. 利益の創出/すぐ【優先度高】
      • 売上の増加➜スタートアップ〇〇の販売
      • コスト削減➜スタートアップ〇〇の利用
    2. 利益を創出/そのうち【優先度中】
      • 競争ポジションの強化
      • 競争力劣後の防止
    3. 利益創出に関係ない【優先度低:いくつかは大切かもしれないけど】
      • コンプライアンス、業法対応
      • 人手不足解消、残業削減
      • 業務効率化、一般論としての
  • ただし、1が簡単に出来れば世話ないし、理論上簡単にできるなら自社の売上高は30兆円を超え、Appleを抜き、時価総額世界1位になれるので、自分以外はみんな馬鹿だと言っているようなものなので、バカも休み休みにして、2に移らなければいけない。
  • 2をやるための方法論が「ディスラプティブなイノベーション」であり、詳細はクレイトン・クリステンセンの「イノベーターのジレンマ」に書いてあるんだから、少なくとも関係者は10回はこの本を読みましょう。
    • 書いてあることで重要なことは「今やっていることの延長線上のことをやっててもダメで、自分でディスラプトするくらいのことに取り組んでいかなきゃいけない」ということ、だと私は解釈しています。
    • だけど、それは、自社の既存ビジネスとカニバリを起こすだとか、そんな分野に知見がないだとか、そんなよく分からないことに人が割けないだとか、そんなのはアメリカのごく一部でやっていることだとか、とりあえず一笑されたりだとか、「そんな商品、今の営業マンじゃ説明できない」だとか、どうしたってITが必要になるけどうちの情シスは手一杯だとか、単価が安すぎて商売にならないとか、作ってもマーケティングのやりようがないでしょうとか、今のチャネルパートナーさんたちが激怒するので口が裂けてもこんな商品発売できないだとか、色々色々難しい話が出てくる。
    • だから、目的を徹底的に議論しないと、克服できない!
  • 2については「利益を創出/そのうち」なので、時間軸の設定は必要。
    • これはもちろん、自社の置かれた市場環境と、自社が持つ競争力、顧客の状況、関係する技術動向、関係する周辺市場(今いる市場だけではない)などなどが関係するので一概には言えない
  • 企業の中で「目的徹底討論ワークショップ」みたいなのを徹底的にやったらいいと思う。
  • それに関するコンサルテーションビジネスも有効でしょう。
  • 摩擦、熱い議論、ケンカ、気まずい沈黙、大いに結構。
    本業に戻ってからのリベンジとかは絶対にナシで、というルールで。
  • 日本人は「建設的に上下を超えて議論する」というのが苦手だと感じる。
  • 飲み屋ではやるんだけど、会社ではやらない。終身雇用的だし。
  • いや、うちの会社だって流石に目的ぐらいパワポに落としてあって、組織内で共有してますよ、何言っちゃってんの、という向きもあるでしょう。
  • だけど、それって、どこかの「なんとか戦略部」とかの若手がちゃちゃっとキーワード的に書いて、適当にマネジメントが「うんうん、それしかないね」とかって言って、結果的に日経新聞やYahooニュースでよく見るキーワードくっつけただけ、みたいになっていないか?
  • 本当に「いや、それはもうみんなやっているから、その先に行かなきゃいけないんでしょう」とか「それが出来たら苦労しないとみんな思っているんだから、当社はその下のインフラを作りましょう/その上のサービスで勝負しましょう、当面儲からないけど、歯を食いしばりましょう」とかそういうその先の話、苦い話を本当に心の底からしているか? 
    そこから生まれた目的か??
  • ただ、「とにもかくにも目的はなんとなくかもしれないけど設定されてはいるんです、それがうまく実行できないんです!」という企業も多くあるでしょう。
  • それは、「目的は階層化する」ということと「その下に手段がある」ということと「目的と手段の重複はある」ということを階層的に体系立って理解していない、ということになります。
  • 例えば 株価を上げる←売上を上げる←XX事業を強化する←YY製品の売上をZZ%増加させる←AA分野に詳しい営業マンを強化する+AA分野の開発に必要なエンジニアをC人増やす←営業事務所を拡張する+研究開発棟を増床する+営業マンの外出時の発生経費の処理システムをリプレースする
  • これは、「クリティカルシンキング」の分野であり、これも重要。
  • 米人や世界各国の人と話していると、「頭のレベル」というのは日本人は特に悪くはない。
  • 但し、日本企業の中の「上と下」という関係と、それを下支えする終身雇用的なシステムがクリティカルシンキングを大いに阻害している。
    • たとえば「上の人がこう言ってるから」
  • そして、頭の中は実際には覗けないんだけど(←この分野のテクノロジー出てくるといいですね!)、日本人は「体系立った論理展開に基づく話法」はかなり苦手。
    これ、ベイスポのインタビュー記事でも書いたけど、米人相手に英語喋るときにクリティカルです。(米人は結構露骨に話が分からなくなると眉を寄せる癖があり、そういう時にはよく分かるものですw あぁ、I’m not making myself clear now.. 的な)
  • 個人的には、会社の中の「仲良しこよし」はもう気にしないし、どうでもいい。
  • 人生の目的を達成する手段として働いているんだから、それに沿ってやっていく、個人レベルではその考え方が重要。
  • ちなみに、Moshさん、何が人生の目的なんですか?と聞かれると、それは稲盛和夫氏の「生き方」という本にすべて書いてある。
    その本を自分の人生の羅針盤として据えています。
  • 転職している人も最近多くなっている気がする。
  • 理由は、表面上は結構似たような内容で聞くんだけど(ジャンプアップのため、スキルアップのため、前から〇〇の分野をやりたくて)、実際には前の会社で「目的が見えなくなっちゃった」っていうのは多いんじゃないかな。
    • だから、目的をみんなで議論できれば、会社に必要な人材はリテインできるし、上記した時間軸において目的に合わなくなってきた人材は会社と人材双方にとって早めに別れた方が結果的にベターなので、悪いことは一つもない
  • CVCに転職している人も、少なくとも自分の周りでは、とても増えている。
    • 理由として、元々やっていたビジネスや所属していた会社のビジネスモデルに限界を感じ、新しくビジネスや産業を興すための投資側にまわりたい、という思考回路があると思う。
    • ただ、親会社があるCVCの場合、必ずこの「目的」に関する議論に戻ってくることになる。
    • これを、親会社⇔CVC間で効率的に、体系立って、ケンカせずに、一方でどっちらけにならないように、建設的に、頻繁に、高速に議論できるかがカギになる

また、人によって我慢強い人と、イラッちな人と、色々いるけれど、実際問題として、「これってなんの目的でやってるんだけっけ?」と聞いた時に、明確な回答が返ってこない場合、猛烈に腹の中で怒っている人もいる、っていうことだけは実務的に分かって欲しいですw

Business Idea, IoT, Startup, Technology

Origin Wireless Uses Wi-Fi Sensing with Hex Home DIY Home Security System

This is THEIR product and they no longer have to rely on other Wi-Fi AP vendors. Epical!! (cf. Davie504)

https://restechtoday.com/origin-wireless-hex-home-diy-home-security-system/


For 2021, let’s think about your and your family’s safety, except for the risk of getting the virus:

  1. I understand the security services are expensive and not a lot of people want to pay the fee.
    https://www.security.org/home-security-systems/adt-vs-bay-alarm/
    $52.99/mo?  OMG! Slap!!
  2. I personally can’t afford it, so I just bought an ADT sign from Etsy for what I can pay!  Not very secure!!  Not epic!!!
  1. But a sign can’t simply detect burglars or slappers, so I am using Blink (now Amazon company) camera and smartphone as you can see on the top-left side.
    However, too many false alarms just for front porch monitoring!!
  2. Nevertheless, companies such as ADT are relying on dinosaur technologies and charging customers.
    Before having a discussion with notable IoT company in Japan in January 2020 (good old days being able to have F2F meeting back then…), I walk around my neighborhood for an hour and counted subscribers vs. non-subscribers of those security services and could figure out almost 40% of household are using services despite of the expensive price.  Mind blowing!
  3. This CES Best of Technology awarded technology (Software & Mobile Apps) can disrupt or checkmate the whole market and incumbent players since even a single device, HEX, can monitor a whole house.  Again, epical!!!
Business Idea, Media, Silicon Valley, Startup, Technology

海外のカンファレンスを自動トランスクリプトする方法(ハック!)

現在、CES2021が開催されていますね。
今年もVerizonが初っ端出てきて持っていき方が上手いなと思いました。去年は概念的な5Gの通貨の話、今年はUSPSでのドローンだとかNFLのスタジアムとかコーチングだとかの具体ユースケースの話。経年的にストーリー組んでいるのが素晴らしい!

ただ、アメリカはオンラインカンファレンスに溢れている、と言っても過言ではありません。
日本企業では海外動向を知るために駐在員にレポートをリクエストしているところも多数あると思います。

それは大変重要ながら、効率的にやりたいというのは各社の思いだと思いますので、テクノロジーを使ったハック方法を下記しましょう。

0.Tactiq(https://app.tactiq.io/)というChromeエクステンションをインストールする(30セッションは無料で使える、以降は有料)
 
1.PCなどでGoogle Meetを立ち上げる

2.スマホなどでカンファレンスを流す

3.Google Meetで自分だけで会議をインスタント(即時)で開始して、カンファレンスを聞かせる

4.Google Meetのクローズキャプションをオンにする

5.Tactiqがそれを記録してくれる

6.もちろん何かのソフトで録画するのもありでしょう。(Google Meetは有料版しか録音できないことに注意)

物理的なシステム構成はこんな感じ

トランスクリプトの結果は以下の通り:

It’s also connected to TV. There’s been connected television advertising spend and continue to growing over the next several years after this. There’s a compounded annual growth rate. of Robertson, which is pretty exceptional What’s even it more interesting about CTV is like all digital media it started off. really being focused on a younger generation, right the fast movers the those folks that Move into media quickly tend to be younger more tech savvy but because CTV is so much like something that every age group has grown up with television.

ざっと見る限り、聞き取りの精度たるや、信じられないレベルです。流石Google。

これで、メモのまとめを作るAIもあるでしょう。
そうすると係るような海外モノのカンファレンスのまとめ、というような仕事はなくなっていきますね。人間はより高度な仕事へ。

Media, Silicon Valley, Startup

『ボブが遺してくれた最高のギフト』ムービーとアメリカのAVOD市場
一匹の猫がホームレス男性の人生を大きく変えた。拾われてから、その一生を終えるまで

ホームレスの青年の人生を変えた、一匹の猫・ボブ。迷い猫から映画化される有名猫に。『ボブが遺してくれた最高のギフト』が出版されました。

https://www.buzzfeed.com/jp/sumirekotomita/bob-story-bigissue

という記事を見まして、Comcast Xfinityの音声検索で原題で探してみました。僕の英語でも正確に認識してくれる。

ただし、これはTubiコンテンツだったようで、Xfinity内でTubiアプリが立ち上がります。ビデオアプリ連携がメタデータのレベルで相当なされている。開発チームに敬礼。

このように最初、途中途中で広告を見なくちゃいけません。
ただ、他のTVODみたいに1本$3.99とか払うよりはいいかな。
人によるだろうけど、その間仕事のメール見てたり、ニュース読んでたりすればいいんだから。

最近、アメリカはTubiのようなAVOD全盛です。その証拠にTubiはFOXに$440で買収されましたね。
29,000本のコンテンツがあり、広告を見る代わりに無料で、Netflixの5倍の量のコンテンツがあります。

また、下記のようにNetflixにケンカ売っているのも微笑ましいですね。Freesomeというキーワードがいまいち分かりにくいですが。

また、アメリカでは各社のAVODに出されているコンテンツが22000本も既にあるとのこと! それじゃ、各社広告取ってきて、AVOD事業をやりたくなるだろうな、とは思います。もうかなりcrowdedですが。

さて、本題に戻りまして、そのBOBなる猫の本物はこちらのとおりです。

冒頭の写真は、肩に乗っけようと思ったら、大きすぎて腰に乗っけるしかなくなってしまい、しばらく休憩しているうちの猫の図です。重い。

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【ビジネスアイデア】アグリーセーターD2C

アメリカには「Ugly Sweater」というセーターのカテゴリーがあって、こういうやつです。

Very ugly, even a cat is not looking at it

実際にアメリカ人と話すと「アグリーセーターっていうのは、実のところ可愛いんだよ」と言っていて、茶化して『醜い』と言っている訳ですね。ニュアンスとしては、「田舎の叔母ちゃん、また嬉しそうにもみの木がどどーんと前面に押し出された緑のセーター着ちゃってさ、あんなのもう都会では若い子は着ないよ。ダサいけど、けど叔母ちゃんが着ると何かかわいいよね」みたいな感じだと思っています。

私は昔からこのカテゴリーに興味があったのと、会社の今年のオンラインクリスマスパーティーは「アグリーセーター着用推奨」となっていたので、こりゃいい!と思い購入した次第です。(また、サイバーマンデー割引!)

オンラインストアとしては下記のようなものが山ほどあります。

Tipsy Elves (どんな名前だよ・・)
https://www.tipsyelves.com/ugly-christmas-sweaters

こういうサイトやAmazonで見ると$20くらいから買えるので、非常に値段も安く(中国などでもこの位の製品は普通にどんどん製造できるでしょうからー推測するに配送料除き数ドルで仕入れられるハズ)仕入れ値は抑えることが出来ますので、日本で「アグリーセーターブーム」を例えば芸人・事務所何かと組んで起こせれば、きっとそこそこのD2Cビジネスになるでしょう!


で、この「セーター」(税込み、配送料込み、サイバーマンデー割引込み)ですが、私も僭越ながらAmazonにレビューを書きましたが、実際には毛糸などで編まれたセーターではなく、ただのポリエステルのシャツでした。。。
よく一つ星のレビューを見ておけばよかった。

My review:
As everyone who put one star to this said, this is NOT A SWEATER, it’s just a polyester shirt. Read through all one-stared reviews before buying this. Will save your time to return.

ということで、オンラインクリスマスパーティーに少し着て、返品しようと思います。そこら辺もアメリカチックなことであります。

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各種SNS/Webサービスのプライバシー設定を見直したらガクブル【Facebook編】

The Social Dilemma をNetflixで見てから、これはマズいと思い、各種SNS/Webサービスのプライバシー設定を見直したら:(;゙゚’ω゚’): ものでした。

メディア・エンタメ関係の投資業をやっていますので、最新の仕組みを勉強したいし、自分に全く関係のない広告より関連するものの方がいいっしょ、と深く考えてこなかったというのがありましたが、自分の思考回路までコントロールされるのは嫌だなと感じた次第。

あまりにもSNS/Webサービスにやばい設定が多かったので、手抜きで説明抜き&スクショ(それも設定変更前だけ、とか)だけですが、ざっと流れが確認出来ますので、ぜひご参考にしてください。

このブログ見てる人は大人が圧倒的に多いでしょう。大人は多少耐性があるのでいいとして(Qアノンとか、熱狂的トランプ支持者の振る舞いとか見ているとそれも怪しいと思ったりもしますが…)自分の子どもにはマストで教える必要のある事項です。

まだまだここら辺は詳しく学校で教育されるには至らないと思いますが、親が率先して学んで、実践して、教えなければダメですよ!

ただ、GAFAも商売なので、ユーザーから何か「対価」が無いとサービス提供していけない、という論理は商売人として分かります。

だけど、程度問題だよねと。Google Mapは相当ヤバく、私が過去10年くらい(ざっと見た限り)訪ねた場所と時間を極々正確に全部データとして持ってた!! 
たとえば、(あくまでたとえです)東海岸出張中にNYではピアノバーでほとんど時間を過ごしているとバレたら雇用関係にヒビが入るし、浦安に住んでいるのに、深夜に錦糸町に何度もいた、とかバレたら夫婦関係は崩壊するし、そんなパターンが分かればGoogleは私が「ポール(マッカートニー)」を検索した時に「今晩はサンフランシスコのポールダンスはいかがですか?」とバナー表示して、娘から絶縁されかねないし、何をGoogleは考えているんだ(怒)

冗談はさておき、GAFAはデカくなりすぎて、社会からのプライバシー保護意識の高まりを受けて、また、当局からのヨーロッパGDPR、カリフォルニアCPRA、CCPAなどの施行により、それらに対応する個人情報・PI保護/削除の設定と機能を入れ込まなくちゃいけなくなったので、利用者は少しだけでいいので勉強して、スマートになって、上手く使ったらいいのです。設定によっては、過去データ全部消したり、個人情報ほとんど使わせないということも可能です!

ここが入口。
これも常時オンはヤバめと考える。
とりあえず、ここまで来た。次。
基本的に、「知り合った人」しかFriendにしません。あと、会社の人も、特に親しくなければFriendにしません。
 
メールと電話番号の流出はヤバいというかめんどくさいという感あり。
これもヤメレ!
ここまでで、結構背中の汗がウォーターフォールのようになっています
これはよし
過去の投稿は「口は災いの元」とならないように、PublicとしていたものもFriendsに制限した
これは個人的に結構ヤバいと思うやつ!
かなり制限する形で変更した!!
ギャー!!
1271アプリ!?!?!
全部消してくれ!!!!
これもオフでいいです。
自分だけで結構です。

これは仕事のために残しておきます。
これも一応仕事の為に残しておきます。
仕事の為に残しておきますが、整理しました。
仕事の為に残しておきますが、整理しました。
これも、場所の履歴残すのは良くないと思われます。
やはり全部位置情報持っている‥‥
Safeway(親会社がAlbertsons)の登録情報と、Facebookの登録情報(メアド)をマッチングされているんですね・・・
ここら辺もオフで。
とにかく、場所情報は少々気持ち悪いので整理してよかった。
これも整理しました。
Japan, Media, Silicon Valley, Startup, VC

88risingは当社出資先で、日本でのビジネスが拡大しているのは嬉しい限りです!

新しい学校のリーダーズ、88risingから世界デビュー(音楽ナタリー) – Yahoo!ニュース新しい学校のリーダーズが、88risingと契約したことが明らかになった。 ショーン・ミヤシロが2015年に設立した88risingは、アジア圏出身の …news.yahoo.co.jp

ごめんなさい、ここから英語です。

And the news was introduced in other media as well.

PLEASE FOLLOW THEIR TIKTOK/FACEBOOK/TWITTER/INSTAGRAM/YOUTUBE accounts as soo n as possible!!


I believe they will grow as big as Joji, Steve Aoki, Baby Metal, etc. as a Japanese singer group.


Their strength lies in dancing as you can see in Tiktok

Now, what matters to young people is dancing in SNS.  Look at this 16 years old girl who dances frequently on Tiktok and has 100 million followers:https://www.nydailynews.com/snyde/ny-tiktok-charli-d-amelo-100-million-20201123-qjr6qo4hercqvkainlzmai42gq-story.html

Charli D’Amelio is first to reach 100M TikTok followers – New York Daily NewsTalk about a TikTok triumph. Chari D’Amelio made history Sunday by becoming the first TikTok user to reach 100 million followers on the video-sharing social media app. “Thank you guys so, so …www.nydailynews.com

The ages are totally gone when we listen to Deep Purple, B’z etc. with CDs and tried to read/interpret lyrics, but dance is the king in the music business now. They will be ABBA singing Dancing Queen in 2020’s. (Maybe, my metaphor is still not up to date..)

IoT, Media, Silicon Valley, Startup, Technology

“The Social Dilemma” 「監視資本主義: デジタル社会がもたらす光と影」

Netflixコンテンツです。非常にオススメです。
エンタメ系のカンファレンスやテック系のブログを最近見ていると、じわじわ浸透してきているみたいで、鬼滅の刃みたいに大ヒットしないと思いますが、日米で大きな波紋を生んでいくような気がしています。

英語版オリジナル “The Social Dilemma”
https://www.netflix.com/title/81254224

日本語版「監視資本主義: デジタル社会がもたらす光と影」
https://wired.jp/2020/10/17/social-dilemma-netflix-documentary/
(ここからNF Japanからでも行けるハズ)

ポイント

  • 小学校高学年〜高校生の子どもがいる場合に、親子で必ず見ましょう。

何でSNSに危険性があるのか、という点について「悪い男の人が言い寄ってくるから」みたいなレベルではなく、深層心理や脳科学にまで踏み込んで説明されています。

  • 何らかのWEBマーケティングに関係するビジネスをしている場合、逆に非常に参考になります。(グロースハック、マネタイゼーションテクニックなどが出てくるため → ただし、この通りインプリしましょうと言うわけではありません、それこそ「監視資本主義の影」みたいなサービス設計になっちゃうので)

論評的なものとして

  • 元Facebook、Google、Instagram、Twitter、Pinterestなどで会社初期段階でエンジニア、マネタイゼーション、マーケティングのVP等をやっていた人が出てきて、その問題点を語るので、非常に具体的でリアル内容となっている。
    • 出演する前によく弁護士と相談したらしく、流石アメリカ。GAFAに訴えられたりすると大変でしょうから。
  • ただ、アルゴリズムとか過去の各社の経緯とかを議論していると退屈になってしまうので、そこに物語的な要素を入れているところがバランスとして秀逸。
  • 物語の中で登場する擬人化された3名のAIが少し細身ではあるが、彦摩呂に少し似ている。
  • 結局、何が/誰が悪かったんでしょう、という問いに対して、明確な答えが無いのが示唆深いが、元々悪意は無かった/但し全体的に「悪影響を考慮していなかった」/作ったものが意図通りに使われないケースがほとんどだった/民間企業として利益がゴールになっている というような指摘はあり。
  • 「すべての仕組みが、中毒にさせる意図を持って設計されている」というのも内容を見ていくうちによく理解できる。例えば写真への友人のタグ付けなど。脳幹に働きかける科学的A/Bテストによりその意味で最適化出来る設計・開発。
  • その因数分解として、元Googlerから説明されたのが、1.engagement 2.growth 3.advertising。これは彼らがそういうのだから間違いないとは思うが、MECEかどうかを考えると非常に味わい深いところがある。
  • SNSの利用により、若者の自己肯定度が下がってきており、自殺率が上がっていると。若者が大人になり、子どもが若者になっていくので、社会での問題としては大きい。また、選挙行動の操作は実際に可能であることが実証されており、SNSでのデマ情報を信じた者によるPizzagate事件など。

個人的に

  • おじさんとして、Twitter, Instagram, Tiktok はやってはいますが、あまり乗れず、唯一ある程度親しい人のみでやっているFacebookくらいがSNSライフなので、それは続けるものの、広告を見ないようにする。 
  • Facebookはプライバシー、広告設定を見直した。相当に個人情報を渡すような設定になっていたと反省。
  • また昔から残っていたmixiとかブログ村などのアカウントは即日削除した。(というかChromeで調べたところパスワードが多数ハックされていたことが判明…)
  • かつスマホアプリのnotificationも多くをオフにし、不要なスマホアプリも少し整理した。
  • というか、老い先が短く、頑固な自分に対する洗脳はある程度どうでもいいとして、自分の子どもは本当に本当に心配。利用時間管理、そもそもアカウントを一定年齢までは作らせないなどあらゆる手を講じていく。(ちなみに、数ヶ月前、既にかなり良くない状況になったのでTiktokについては実質禁止した。アメリカの小学生高学年くらいからの(少なくとも女の子は)Tiktok依存は凄まじいものがある。
e-Commerce, Startup

NAADAM – カシミヤセーターD2C $75!

シリコンバレーも寒くなってきました。私が住んでいるLos Altosは緯度が福島県の郡山、会津若松くらいなので、当然と言えば当然でしょう。年中温暖だと勘違いして薄着してくる出張者とかCOVID前にはいましたが、緯度を見ましょう。

私はかなりケチで、着るものはずーっと着るのですが(たとえば大学生の時から来ている下着はボロボロで肌が透けて見えている)お気に入りだったユニクロのカシミヤセーターは生地が柔らかいのでどうしても穴が空いてきたりして前シーズンに泣く泣く2枚捨てました。

ちなみにLAのEverlaneで1枚買ったやつはお気に入りでヘビーユースで使っています。(これは後日ブログに書きます)

今はWFHで外に出ないのですが、ZOOMでもちょっとオシャレして、家の中でも暖房を使いすぎずに暖かく過ごしたいと思うので、新しく買いたいな、だけどアメリカでユニクロ買うのも芸がないな、とか思っていた時(明示的に検索していた訳ではない。Googleが思考回路を先回りしているのか…)に見たのがこのYouTube広告ビデオです。

製品、社会貢献、ビジネスモデルなどにおいて実にわかりやすく、2分半と簡潔で、見終わったらすぐ買いたくなってしまった。

で、さらに関連動画を見つけるのはYouTubeでは極めて簡単で、追加でこれも見たりして、「もう絶対買う!」となってしまった。

両方とも実に、ストーリーとして、ビデオとしてよく出来ている。

在NYのスタートアップで、従業員44名、バリュエーションは非公開のようです。ただ、ここまで来るために$17M程度資金調達している模様。

で、サイトに行ってみた。(妻に衝動買いだと責められてもしかたがないレベルですが、我々、ECのビジネスが日本にあるので仕事の一部ですw)

すごく普通のECサイト。

真ん中上に強調された形で $75 SWEATERというコーナーがある。

色違いとはいえ、同じデザインのセーターでここまで多数のポージング、モデルの方大変お疲れさまでした

購入プロセスはスムーズ。普通と言えば普通である。

なので、購入後・配達前の今回の気付きとしては、
①ECサイトは良くも悪くも普通。UI・UXを突き詰めていくと、特段変わったものというのは提供しにくい。
ただ、そこに誘導していくためのデジタルマーケティングにおいて、動画ベースで、ストーリーを立たせることで(特に最近社会貢献的なものは多い)訪問者・視聴者を買いたい気にさせる。動画は長すぎず、但しストーリーは伝えられる尺でないといけない。
③それで、価格が魅力的ならそりゃ買っちゃうよね♪

で、11日後に配達されました。

返品(これがアメリカでは非常に多い)で戻された袋・プラスチックバッグが再利用されています。こういうのはすごくいいなと思いますし、アメリカの意識が高い系の人の中でもエコフレンドリネスは重視されています。

で、着てみた。

品質は良く、非常に柔らかく、$75にしては非常に満足度が高い内容でした。

だって、ユニクロだってカシミヤセーターは特別値引き品を除くと¥8,990/¥9,990みたいですからね。

オンランストア20周年特別企画カシミヤ100%セーター 50色https://www.uniqlo.com/jp/ja/spl/onlinestore20th/cashmere50

ただ、よくこの私のuglyなポーズの写真を見てもらえると分かる通り、ちょっと180cmの身長に対して、Sサイズは小さすぎた…
サイズ表を見て、胸囲などから慎重に決定したのですが、これでは首が詰まって、カシミヤといえども首がチクチクしてしまうし、下に何か着込んだりするとパンパンになってしまうし、なにしろ一回でも洗ったら悲劇的な小ささになってしまう。

ということで、残念ながら上記の袋を使って交換手続きをしました。。
その内容は後日に。

また、サイズをcomputer visionで自動計測するスタートアップはシリコンバレーで会っていますので、その話も後日できればと。ZOZOスーツ2のような専用ピッチピチスーツ装着型が流行るか、それとも誤差承知で普通の服で測れる型が流行るか。

ただし、全体的にはNAADAMは品質、マーケティング、デリバリー、返品容易性など素晴らしかった。応援したいと思います!!

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