Business Idea, Cat, Startup, VC

Catverseを辞めました 〜 “I buried my cat”

猫が大好きで始めたものですから、英語の方は自分にとってはかなりショッキングなタイトルであります。また、長年勤めた会社を辞めてまで踏み出したクエストでしたので「初めの町を出たらすぐ落とし穴に落ちて死んだ」くらいのモードです…

忸怩たる思い、虚無感、徒労感、、考えつくようなあらゆる感情に支配されていますが、改めて前を向いて別の道を進んでいきたいと思います。自省含めて含め以下長文です。


いわゆるbootstrap、自己資金で運営してきたスタートアップであった。資金はギリギリでcrowdfunding/VCファンディング/アクセラレーターからの補助金などの可能性を探り、準備を進めてきた。CEOは製品が売れるから資金調達は不急、COOは現在の状況踏まえると急務と考えた

CEOはエンジニア畑でプロダクトが良ければ売れる派、COOはビジネス畑で計画と企画を重視する派で、お互いを補完していたものの、キャッシュバランスが減っていくにつれ、意見の違いが先鋭化していった

前者は機能を多く作っていきたい、後者は機能は絞ってでも価値を創って早期にマネタイゼーションしたい考えだった

プロダクト開発は、NFTについては市場環境の変化に伴いpivotし、3Dスキャニングは毛皮や模様の再現が難しく、また会話については発声・typing・OS設定の言語の組み合わせへの対応が簡単ではなく、苦労していた

リモートで、時差を逆活用して、創業者二人が働いている国・地域が違うことも複数の市場を攻められる利点として使う、という考えだったが、バックグラウンドが違う創業者間の差異が埋まらなくなった

というような感じです。

もちろん、どっちの考えが正しい・間違っているということもなく、モノの見方の違い、時系列の捉え方の違い、リスク許容度の差、エンジニアリングとビジネスそれぞれの理解度の違いなどなどに基づくものであります。 

私の反省点としては、手広く手掛ける中で、個人的な環境変化もありバタバタしていて、時間的にも精神的にも一杯一杯になってしまったことです。 

とはいえ、時は巻き戻せないし、人生は進んでいくので、この極小人数でのスタートアップ運営から得られたものを頭に置きながらやっていくしかありません。・


  • GPT-3とその周辺、Unityを中心とした3Dグラフィクス、BlockchainおよびNFT周りの技術はかなり勉強したし、実例、現実的な課題や解決策などを見ることが出来た
  • 事業計画、財務計画、資本政策、マーケティング計画立案、ピッチデッキ製作などなど文字通り一からハンズオンでやった
  • スタートアップとプロジェクトを実運営するにあたってのチケット管理、ドキュメント管理、SNSアカウント管理、会計・出納ツール、会社設立や登記とリーガル手続き、ユーザー獲得・チャーン・広告分析、クリエイティブ製作、クラウドファンディングの立ち上げ方、VCとの話、業務提携協議なども全部やった or 間近で見てきた
  • 悔しさに溢れる中、今回の判断と決断は明確に迅速に行なった。その直後にSVB破綻が起こり、スタートアップ経営環境、特に新規資金調達見込みが非常に不透明になった。その前に自己資金投入していたらどうなったか。
  • エジソンは “Many of life’s failures are people who did not realise how close they were to success when they gave up” と言ったけど、今の世の中では実際どうか。”Fail fast” に時の利が大きいか。こればかりは誰にも分からない。

これで、もう少し時間の余裕を見て、他の新しいこと(「GPTメール」プロダクトなど)によりフォーカスして取り組めますし、精神的にも落ち着けると思いますが、一方で新たなコラボやお仕事の依頼は歓迎します!

I buried a cat
Pickleball

Private Pickleball court service

Due to the recent surging demand for Pickleball courts in the US, here I do a feasibility study of a private Pickleball court service. If anyone has an interest or can support me, please let me know!!

Service

  • Hourly pickleball courts
  • Simple, but good surface, with tables and chairs for players to mingle

Value

  • Players can have tournaments here
  • Players can play rec games here without interference
  • Players can have lessons here (in public courts, paid lessons are generally prohibited)
  • Corporates can have events here
  • Players can have training with Mosh (-3.5 player)
  • From foreign countries, tourists can enjoy playing Pickleball here (=Pickleball tour)

Venue

Rate

  • TBD
    • $20/h for a court (= not per player)
  • Training, lessons = option/addition

Cost

  • Initial cost
    • Land, if purchased
    • Court surface, net
    • Fence and gate
    • Tables and chairs
    • Parking lot
    • Lights : TBD
    • Website and reservation system
  • Recurring cost
    • Salary (Mosh:bare minimum + staff in the future)
    • Rent, if the land if rented
      • Example of Santa Rosa property
        • 15 cents/ft2/mo
        • 12,200 ft2 x $0.15/mo = $1,830/mo = rent
    • Mobile Toilet
    • Electricity and water

Profitability Simulation

Needs further investigation and calculation, but tentative figures are below:

Pickleball

企業社内イベント向けピックルボールコート仮設案

なんかピックルボール関係でいいビジネス案ないかなー」と周りの人たちに相談していたところ、出てきたのがうちのクラブのヘッド(長年ピックルをしている)から出てきた表記のアイデアです。

彼女は今は引退していますが、元々シリコンバレーのテック企業、スタートアップで働いていて、今はボランディアでクラブの運営をしていますので、それを合わせた角度の案、私と同じような思考回路の持ち主、とは言えると思います。

まず、当地に住んでいる人たちの頭の中に「パンデミックはほぼ終わったけど、まだみんなオフィスにそんなに戻ってないよね。オンラインでZoomなどでのコミュニケーションがまだ多いよね」→だから仕事上のやりとりはもう3年弱オンラインでやっているから出来るんだけど、どうしても機械的な・表面的なものになってしまい、心のつながりみたいなものは作りにくいよね⇢そんなこともあって若い人は「quiet quitting」しちゃってるよね… とかっていうのが何となくあります。

それを前提として、GoogleやAppleなど大企業を含めて、どうにかこうにか従業員をオフィスに週3回など来させようとしている。ただ、超優秀な人を雇っているということもあり、一筋縄ではいかずw Googleなんかは結構反発が中であり、実際は3回は全然行っていない、なんて話も当地で生の声として聞いたりもするんです。

ということで、企業内のコミュニケーションを活性化するために、今アメリカで大流行、最も伸びているスポーツ、500万人の愛好者がいる「ピックルボール」を社内イベントとしてやりましょう、それを私がオーガナイズしようじゃないですか! というビジネス案です。

コートを仮設するソリューションとして下記の「PickleRoll」という製品などがあり、これ(とネット)を企業の駐車場(や体育館や極大の会議室があれば屋内でも)に持ち込み、社内イベントを行うという案です。

https://pickleroll.com/shop/

一回で数千ドルを企業にチャージし、パドルやボールも貸し出しますし、必要に応じその他の椅子やテントなどもセットします。

さらに、簡単なインストラクション、トレーニングも行います。


このアイデアがいいなぁと感じたのは、たとえば私が所属するパロアルトのピックルボールクラブでも、平均年齢がそこそこ高く、50歳付近(全米での愛好者の平均年齢は38歳程度)で、メンバーを見たり直接喋っていると場所柄もあり、かなりテック企業勤務の方が多く、それもシニアマネジメントの方々もそこそこいるので、口コミ、word of mouthがかなりきくだろうな、と思ったのと、

うちのクラブについては「お、Moshがやるなら、いっちょ協力してやるか」というような話にはなりやすく、(みんな超フレンドリーだし、私もある程度ボランディアワークをしているので)このような商売はまず地元から、ローカルで、というのが基本のところ、自分の周りのピックル以外の知り合い含め、地道なバイラルマーケティングがきくんじゃないか、と思ったのが大きいです。(何事も、最初のお客さんをゲットすること、初めのお客さん像が明確にイメージできることは超重要)

もちろんデジタルマーケティングも必要で、CPM, CPAが非常に高い現在、超効率的にやることがクリティカルに求められますが、ピックルボール愛好者は、年齢層がやや高いということもあり、Facebookグループで見つけやすいのでターゲティングして投稿するのがすごく簡単というメリットもありますね。(おぉぉ!うちの会社でもピックルイベントをやって、日頃の腕を同僚に見せつけてやりたい!的な)

それと、色々なビジネス案を考えている中で、B2C、B2Bに大別できますが、大企業はお金持っている!というファクトもあります。いや、大企業こそ遅いだろう、というのはありますが、「予算が付いている事項」については意外と速かったりもするのです。個人的に、上記したような「社内コミュニケーションの活性化」は “quite quitting” が大大問題になっているアメリカ企業の中で喫緊の経営課題になってくると強く感じています。


個人的なスキルセットアセットとして、

  • 法人営業経験
  • 英語力
  • 外面の良さw
  • トーク力
  • プロジェクトマネジメント力(PMP保持者でした)
  • 経理力(会計士でございます)

はあるので、何とかなるんじゃないかと。


ロジスティクス、実務面として、コートについては、

  • コートの大きさのマット(6.1m x 13.4m – 巻いて搬送するので6.1m長のロールになる)$5,000
  • コート+余白の大きさのマット(9.1m x 18.2m – 巻いて搬送するので9.1m長のロールになる→搬送は大変) $8,000
  • どちらがプレイアビリティがいいだろうか
  • 重さは(一人で運べるか、何人か必要か)
  • マットの耐久性は
  • 直接駐車場にラインを引けるケースはあるか
    • 大企業は自社駐車場あり
    • ただし、それ以外はテナントも多く、駐車場をいじれないケースが多い
    • また、駐車場のラインと交じると見にくく、ライン上でボールがイレギュラーやスキッドしやすい
    • しっかりとしたラインをプロフェッショナルに引かないと、イベントっぽく見えない
    • 一方でサンノゼのライン業者と先日知り合いになった(ピックルボールのトレーニングを受けたらコーチがそのビジネスオーナーだった)
  • ネットの可搬性は(おそらく簡易的なものなら問題ない)

というような論点がありますが、まぁ何とかなるレベルかなと思います。


資金調達、ファンディングについて

上記の程度の初期必要資金でしたら、何とか自己資金で出来るかも知れませんが、「仲間を作る」(繰り返しですが、ピックルボール業界というのは何かにつけてフレンドリーですし、Major League Pickleballに数々のセレブが出資したりと、新しいことが起こることに対する高揚感がすごくある)という観点から、ピックルボール好きのエンジェル投資家(←言うは易し、どうやって探すのか!?)、クラウドファンディング(ピックルボール好きは、年齢層が高いということもあり、Facebookグループで見つけやすいのでクラファンプロジェクトをターゲティングして投稿するのがすごく簡単)を少額で$100-200Kくらいやるものいいかもしれません。


と、色々色々思考は続く。
とにかく、考え続けていくこと、その上で果敢にアクションを起こしていくことが大切。

ピックルボール自体は始めて1年で、腕前としてはぼちぼち、まぁまぁくらいな感じですけども、それ以上にクラブの中などで起きたこと、動かしたことなどはその期間に比してかなり沢山あったので、毎日を前向きに生きて、時間を最大限有効に使って、それも他人に使うことを惜しまずやっていけば、きっといいことがある、神様はきっと見ている、と思ってやっていきます。

引き続きご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願いいたします。

Pickleball

Objective for this article

  • In (very rare) case you broke your wrist, this could be a reference while you plan your recovery and do rehab
  • There are so many patterns of wrist injury and it would be very serious one, but if you keep your head up
  • You can feel some sentiment of person who got injured and doing rehab. The process is not only painful, but the inflexibility after starting playing Pickleball take a toll on players mind, and it takes some time
  • At this age, I am becoming so forgettable that I just wanted to keep record of the process 😉
    It may sound weird, but I’m glad that I could experience large hospital with serious injury in US, including going through general anesthesia, INSURANCE AND PAYMENT etc.

The situation is described in a reverse chronological order so that you don’t get bored with the old story.


9/26/2022 (6 weeks after the injury) at hospital

  • Healing nicely.
    I could see an operation surgery for the first time since the surgery. But basically there is an another doctor who takes care the casting and healing processes.
    This time, at Sutter Health in Mountain View (at the intersection of 82 and 85), the doctor is super nice lady who I really appreciate from the bottom of my heart.
  • I did great rehab.
    The goal was 40 degree bending for flexion and extension (I remember they called them “flex/reflex”), but I achieved 40 and 55 respectively.
    Flexion side rehab was more painful… so that I sabotage a bit and I didn’t see a lot of progress. Hard (and painful) work matters here..
  • I have to wait 4 more weeks to be able to play Pickleball (which I have already started actually…)
    The reason is that when I grip the paddle firmly for long time, my wrist gets swollen and it would inflate tissues

    -> For this matter, I would take “balanced approaches” in which I cool down my wrist after playing games, I massage it well in bath, drilling dinking rather than banging etc….
    -> And the doctor told me to wait for THREE MONTHS three weeks ago. Their advices have been so inconsistent… (I assume there are too much variance for the recovery and it’s very hard to say what is “full recovery”)
  • So, in short, my bone is fine now. The issue here is increasing and recovering the range of movement of wrist. It’s rather tendon and muscle issue.
  • I might take out the plate from my arm, so that it won’t hinder movements of wrist and especially thumb
    I have to wait to playing Pickleball for two weeks after the surgery…
    And because my radius (=a long bone on thumb side) will have “holes”, it would be never safe to play games as falling down can break the bone around the holes!!
  • Doctor told me that I no longer have to wear a wrist brace anymore!

9/19/2022 (right after the hospital) at Pickleball court in Mitchell Park

  • Sorry Doc that I’m not obedient enough!
  • Below is right hand base descriptions:
  • Actually now I can hit put away/smash, but:
    – the wrist is a bit slow than what my brain thinks so the ball tends to go high
    – fast put-away was painful and the pain is lingering on the wrist and it is swelling
    – backhand put-away is worse
  • Still forehand -> backhand shift is slow, as it is a combination of wrist extension and rotation. Slightly painful too.
  • Can’t hit lob shots well… painful, fearful and not enough muscle power
  • Serve, return, drive shots and dinking are no problem

9/19/2022 week (5 weeks after the injury) at Pickleball drilling wall site

As I have practiced left hand so much and started to play with my right hand a little by little, I found out my backhand & double hand shots (right hand base) are so much better than before!

Pickleball God was with me, all the time!!


9/5/2022 at Pickleball court in Mitchell Park

Won a doubles rec game tournament with 8 players left-handed!
It was more like rec games and anyway left hand was tentative, however, I thought “how Pickleball is fun with other friends and players!

Our club, Palo Alto Pickleball Club (PAPC) is nothing but awesome community!!


8/30/2022 (2 weeks after the injury) at hospital

It was my first time to know what the doctor did to my arm actually. On the day of surgery, after waking up from coma, since the hospital was too busy, I was pushed out with my wife who have (forced to be) waited there for four hours while I was carried on a wheel chair very quickly.

After taking X-ray, I was like:

Hey, Doc, you told me you would put “a pin or a plate” but for me actually it looks like a “wrench” or “spanner” in a toolbox!! It a was a bit shocking but somewhat funny to me.

There was a “cast room” dedicated for giving casts and braces to patients which I assume we don’t have in Japan. In US, a lot of things are specialized which makes quality of medical treatment so good, but makes things expensive. Pros and cons.

I told them “I want the cast to match my Selkirk paddle color!” and they did it for me. They are pro-Pickleball.

Aside from the joke, shocking thing was the rehab doctor told me that I have to WAIT THREE MONTH BEFORE PLAYING PICKLEBALL.
I was devastated.


8/25/2022 at Pickleball Tournaments website

Applied for a tournament of mixed doubles where I play left-handed.
A life should be a series of new challenges.

https://www.pickleballtournaments.com/tournamentinfo.pl?tid=6309


8/17/2022 at Pickleball drilling wall in Mitchell Park


8/16/2022 at hospital

  • Completed surgery successfully

8/13/2022 (The day I was injured) at Mitchell Park

  • During a rec game, I saw a low rob shot coming straight to me
  • Always I turn my body 90 or 180 degree to chase a lob shot, but this time it was low and a kind of fast
  • I felt I was falling down!
  • During the fall, I remembered at instance that I had an experience of hitting the back of my head badly, so I threw away the paddle and put my right hand behind me so that I can protect my head
  • My hand was swollen as hell, skewed a bit and very painful…
  • Glad that our court and club has icing packs!
  • Went to ER driving my Tesla by myself
  • Saw the top of my radius (bone) was so much cracked and shattered… at hospital
    (You can see a “zigzag” there in X-ray picture..)
  • So I got a cast
  • Doctor told me it would take 6-8 weeks to be able to play Pickleball again
    Mentally, it was devastating for me as I had played Pickleball literally 7 days a week to see improvement
    What shall I do…..
Japan, Silicon Valley, Startup, VC

日本企業のCVC活動が失敗する要因とは?

結論から先に言うと、「日本企業の中の人はあんまり勉強しないから」だと思っていまして。
その理由を下記につらつら書きます。


特定の企業についての話ではないですが、自分も長らくCVCやってきていて、シリコンバレーや日本の周りのCVCの方とお話する機会もとても多い中で、「いやぁ、なかなか上手くいかないんですよねー」と言っているところが多い、もしくは肌感としてはほとんどがそう言っている… というのは何故なでしょう? というのを考えてみた。

多いのは、フィナンシャル vs. ストラテジックリターン問題で、「儲けるためにスタートアップ投資をするのか」、それとも「協業して事業開発するためにやるのか」、どっちなのか、それとも「どっちも」ならニュアンスとして塩梅としてどっち寄りなのか、という問題です。

これは、どちらかというと「決めの問題」なので、判断が遅い日本企業の特徴が出るか出ないかが個別のCVCの方向性の明確さに反映されます。
また、日本企業は「Why?」の議論が苦手というところも大いに影響するでしょう。

アメリカにいる日系以外のCVCともこの話をよくします。(ある意味定番の話題だったりもしますw)
CVCにはかなり優秀な人が集められているケースが多く、MBAホルダーが多数というケースもあり、この問題はCVC運営の「肝中の肝」なので彼らは明確にこれを定め、ダイアグラムだとか図にして、投資案件の判断に迷いが出る時の「羅針盤」のように使っています。
CVCも(VCも)少人数で忙しく、特にCVCは本社とのやり取りや事業へのつなぎ込みがあって多忙なので、「方針がはっきりしない中でふらふらやる」みたいなことはあり得ないのです。

そして、論理構成として近年、「そりゃ本社の事業との関連は大事なんだけど、フィナンシャルで儲からないスタートアップと事業作っても、そうだとその会社が潰れちゃう可能性もあるし、結局いいスタートアップは投資した結果として儲かるハズ」というのと「優秀な人をCVCに雇おうとしても、フィナンシャルな結果と連動して報酬を出すようじゃないと、結局VCに転職しちゃうし、そういう仕組にしないとオペレーショナル・エクセレンスが保てない」ということで、よりフィナンシャル重視なオペレーションをするところが増えています
日本含めアジア系のCVCはよりウェットにビジネス重視でやっているところもまだありますが、VCのみならず欧米企業の強いところは(定時で帰りたいし、休みもしっかり取りたいし、給料もがっつりもらいたいので)理論的な整合性を重視して、それにのっとってやっていく(もしそれがイヤな人は他社に移ればいいんだからw) というプリンシプルを貫いているところです。
専門性がますます高まって、スピードもますます速まっているこの世の中で、論理的に考えた時にこのプリンシプルに抗うのはあまり得策ではなく、「まぁ是々非々でやっていこう」とか「両睨みでやっていこう」とかっていうのはなかなか勝ち筋を見つけにくい、そして「なんでCVCやってるんだっけ?」という「Why?」の話になった時に、「要するにマーケットで勝ちに行くこと」だとすると、そうやってやらなきゃいけない、ってことになりますね。

次。

実務的に「あるある」なのは、ピッチャー x キャッチャー 問題で、「ピッチャーは海外含めたCVC側」、「キャッチャーは本邦含めた事業側」という整理の上で、なかなかキャッチャーがボールを受けてくれない(ミットを構えてくれない、というところまで来ると重症ですが、そこまでひどい例は、そんなには沢山聞きません。逆に言うと無いわけでもないw)という話です。

これは因数分解すると色々原因があり得ます。海外マインドセットがない、英語が出来ない、自社技術信仰が強い、そもそも人が足りない、上層部の理解が足りない、予算が足りない、足りない、足りない、ない、ない、ない。

ただ、この「無い物ねだり」的なことだけをし続けたり、飲み屋で愚痴ったり、はたまた「やるふりだけして、結局最後に『無い物』のせいにして、振り逃げをする前提で次のジョブアサイメントを待つ・駐在期間の終了を待つ(海外駐在ベースの海外CVCだった場合)、とかっていうのは、それこそ「ベリーマッチ日本企業」だと思うんですよね。

ビークルとして「なんか新しいことをしよう」「既存事業をディスラプトしよう」って言って始めるのがCVCの出だしのほとんどだと思いますので(もちろん、最悪のケースで部門のトップがやるフリをするためにCVC作るというケースもあるとは思いますが・・)、CVCの中の人というのは、使命として「ディスラプション」や「うちの会社をぶっ壊す!」(=小泉純一郎の民間企業版みたいな)がないと嘘ですよ。
嫌われても、疎まれても、おどされても、正論と、正義と、将来を信じて「逆命利君」よろしく、社内で吠えまくる、声を上げ続ける、というのがあるべき姿でしょう。(もちろん会社によりますがw)

ただ、嫌われるっていうのはなかなか精神的にはつらいものはありますので、みなさんに私のような心痛をおすすめするものでもありませんw

少なくとも上記した「海外マインドセットがない、英語が出来ない、自社技術信仰が強い、そもそも人が足りない、上層部の理解が足りない、予算が足りない」みたいな事態がどこから来るのか?というのを思考するところから始めるのはどうでしょうか?


その理由については冒頭記載した通り、「日本企業の中の人、あまり勉強しないから」だと思うですね。

先進国一、勉強しない日本の会社員に明日はあるのか?(NewsPicks)
https://newspicks.com/news/2647674/body/

勉強しない日本人、「学び続ける組織」を作るために企業はどうすべきか?(マイナビニュース)
https://news.mynavi.jp/techplus/article/20220324-2296657/

やっぱり“勉強しない日本人”。「自ら学ぶ」は2年連続減少【5万人調査】 BUSINESS INSIDER
https://www.businessinsider.jp/post-255688

データとか中身は上記の記事にゆずりますが、たとえばシリコンバレーでは個人的には、

  • 見聞きするものすべてが本当に楽しい
  • ただ、実際に「中の人」から「聞く」には、自分も情報を持っていないといけないので、そのギブ・アンド・テイクのサイクルが出来るように、猛烈に情報を取りに行く=勉強する
  • Web情報ももちろん相当に目を通すが、基礎となる技術などが分かっていないと、ちゃんと理解できない=基礎技術を勉強する
  • スタートアップソリューションの優位性などを見極めようとすると、相当な知識量がないとババを弾くことになる=周辺事項含めて可能な限り勉強する
  • ウェビナーなどで人前で話をすることも多いが、それこそ下手なこと言えない(特に日本企業に努めていますとw)=事前に付け焼き刃含めてめちゃくちゃ詰め込む
  • 本社にどんどん発信する。そうすると質問が来て、意外と自分もまだまだ分からなかったことに気づく=知ったかを出来るように調査しまくって、知っていたかのように回答するw

というサイクルがあるので、真面目に、シリコンバレーに来てから受験勉強生の時くらい勉強していますね。

そして、また個人的な話ですが、米国会計士、統計士、SAP会計コンサルタント、PMP(Project Management Professional)、応用情報技術者、カラーコーディネーター(?)などを過去に取って、(資格自体はどうでもいいとして)それらの知識がかなりずっしりと堆肥のように下支えして、投資実務だとか、儲かる確率論だとか、システムやアプリの作りや作り方、スタートアップ内の体制、技術優位性などを見る時に大いに役立っていて、だからこそ「勉強しといてよかった、これからもそうしよう、もういいおじさんだけど♪」といつも思える、好循環もあるんです。

ということで、勉強さえしていれば、「やっぱりシリコンバレーにある技術が他より一歩も数歩も先に進んでいるな」、というのも分かるハズだし、「どのソリューションが最もイケてるのか」というのも感じらるようになってくるし、「どこのスタートアップが儲かりそうか・勝ちそうか」というのも勘どころも出来てくるし、

何よりそもそもの話として、「アメリカ人とどんどん情報交換したい、喧々諤々議論したい、だから知識を仕込もう」ってなるから勉強するんですよね。


で、CVCっていうのは最先端の技術・ビジネスモデルを持つスタートアップに投資するんだから、過去の経緯と/現在のトレンドと/現在の課題と/将来の見立てと/自社の課題やアセットなどを、しっかりと勉強していないとうまくいかないのも当たり前の話で。


そして最後に、アメリカ人については(直接話していればすぐに分かるんだけど)「勉強していないと絶対勝てない」というか「渡り合ってさえいけない」ですよ、今の世の中。

アメリカ人は分業制で、まあまあ同じ職種で会社を渡り歩いていくので、専門性は高い。

必ずしも能力が日本人と比べて上でもないし、仕事の品質は日本人の方が少なくとも丁寧だし、ただ、

アメリカ人というのは(子どもをアメリカの学校に行かせていればすぐ分かるけど)小さい頃からプレゼンの練習を学校でガンガンやらされるので、喋りは上手いし、理論構成してプレゼンすることが小中学生から教え込まれるし、英語という言語の構成上も理論的に話すことが出来る。

仕事・ビジネス についてはたとえばシリコンバレーなんかでいうと、世界最先端・世界最大級の資本でバンバンやっているわけです。

だから、インプットとアウトプットにおいてそもそも日本人との間にはキャッチアップしなくてはいけない相当な差がある。

ということで、結局簡単な話で、「毎日吐くほど勉強しないと勝てない」、それだけじゃないかな。


ただし、一番の問題としてCVCを統括するおじさま達に「あんたたち勉強してないよね!」と言うのがとっても awkward なんだけど!

(終わり)2022/9/17

(冒頭のロゴ:https://www.cvc.com/~/media/Images/C/CVC-Capital-V2/logo/cvc-capital-logo.svg?la=en

Cat, web3

にゃんトークがなんとNew York Timesに取り上げられました!

ウクライナ・ロシア戦争の影響もあり、ちょっと手がついていなかった猫翻訳アプリの「にゃんトーク」(グローバルには「MeowTalk」)ですが、なんとなんと、かのNew York Timesがデカデカと本日付けのデジタル版と紙版で取り上げているではないですか!

Did My Cat Just Hit On Me? An Adventure in Pet Translation

Entrepreneurs are aiming to put A.I.-powered pet translation tools into our pockets

私も、メディア関係のスタートアップ投資、ビジネスをアメリカで担当する者として、こんなに栄誉なことはない!!と感激しました。

記事は下記にも格納しました。

https://drive.google.com/drive/folders/18J7QkNRrN4juy-3i8LNbRTB81AtaWobC?usp=sharing

猫と一緒にNew York Timesを読む私。
今までに何千回とスターちゃんの鳴き声もアプリで翻訳してきたなぁ。

開発したのは、本文中に何度も出てくるJavier Sanchezで、日本語への翻訳、日本でのメディアマーケティング、シアトルで寿司食いながら議論したり、いろいろやってきた戦友です。

私は、英語の翻訳を日本語に翻訳する部分と、日本展開のお手伝いをグロースアドバイザーとしてお手伝いしました。

ちょっとメディアの格として、テックスタートアップが非常に重視するTechCrunchとはレベチですので、アメリカでこんなマーケティング的な成功が起こりうるのか、というのは本当に驚きました。

Javierの次の取り組み、猫のメタバース「Catverse」なんかも含めて、成功は日々の努力に拠る、というのは亡くなった稲森和夫先生の教えにもありましたが、強く胸に刻みました。

NFTの市場、クリプトの相場が一旦落ち着きましたが、ノイズが収まったと捉えれば、ここが地に足を付けて価値のあるビジネスを作り上げる好機だということも出来ます。

メタバース/NFT/Web3とそれぞれがオーバーラップしながら、少しずつ異なるニュアンスと風景がある中で、「猫が好きな人たち」という世界での巨大市場に取り組むというのはテーマとして理にかなっているとも感じます。
コラボ出来そうな分野がある方は、是非とも教えていただければと思います!

尚、記事についてはなかなか英語で読み下すのは普通の人ではしんどい分量だと思いますので、抜粋を下記します。

  • おしゃべりな自分の家のMomoちゃんの鳴き声を翻訳すべくMeowTalkを使ってみた
  • MeowTalk社によると9つの鳴き声分野では90%の精度が出る
  • ただし、判別が難しい鳴き声もある。微妙な判定結果もある。
  • AI・マシンラーニングを活用しており、古くからこの試みはあった
  • 猫が本当は何と思っているか?との突合が本質的に必要だが、簡単ではない
  • たとえば、飼い猫が死んでしまった後に、録音した鳴き声とその時の翻訳を見ながら聞いてみる、といったような使い方もされており、猫の飼い主のニーズに応えている
  • 犬版も開発中である
Pickleball

アメリカのラウンドワンを視察してみた→ピックルボールコート作って欲しい!!

この記事を先日見まして、アメリカにある日本企業として例外的な大成功だなと思いました。

「ラウンドワン」が米国でウケている理由 コロナで複合遊戯施設は打撃のはずが積極出店

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/309607

今年100店舗を展開予定の日本ではすでにお馴染みだが、10年8月に、カリフォルニア州プエンテヒルズで米国初上陸を果たし、今期北米に50店目をオープン予定。今や米国のファミリーや若者にも大人気で、連結売り上げの3分の1程度を北米市場が占めているという。

本社はCAのBreaとあまり聞かない場所ではありますが、資本金$300Mはかなり大規模です。

今、出張で来ているLA、Orange County界隈ベスト下記のように店舗が表示され、そこそこの密度で出店されていることがわかります。

その中でも、北西にある、Burbank の店舗に来てみました。

視察のポイントとしては下記の通りです。

  • 日米でビジネスモデルが違うのか
  • 我々スポーツ、IP、不動産、システム開発、メディア・エンターテイメント事業全般を持つ中で、何か同様の事業を展開できる可能性はないか
  • このビジネスモデルにつき、ピックルボールコートで展開できる可能性はないか

HPを見る限り、かなり日本での提供サービスに近いようには思えました。

個別には:

鉄板。現在のアメリカの物価だと、$5~は安い。
私は玉屋で大学生の時分2年ほど働いていたので、すごいノスタルジアあります。これはグループ毎で$7は激安です。
卓球自体のアメリカでの人気はそれほどありませんが、やはりたまにやると面白いものです。

卓球とピックルボールは台・テーブルはなく、コートはピックルボールの方が全然大きいものの、ルール、ラケット等において類似点がかなりありますので、ピックルボールがアメリカで最も伸びているスポーツだということを踏まえ、ラウンドワンなどでアメリカで屋内コートの展開(既にかなり全米で増えてきてはいます)ができないかと考えた次第。(また、ピックルボールは地面が濡れてると全くできなくなってしまうので、雨がほとんど降らないカリフォルニアなどを除き、屋内コートのメリットは大きい)

ちなみに、我々、カリフォルニアはシリコンバレー にて下記の「在米日本人ピックルボール協会」を運営しておりまして、おかげさまで、かなりの規模まで今年拡大してまいりました。

https://www.pickleball.asia

この競技・スポーツ、そして一緒に周りでやっているローカルな米人や外国人のコミュニティがあまりに楽しいので、屋内でも屋外でもなんでもいいからコートを増やせないかな、できれば日本企業の手で、というのが根底にある思いです。

また、さらに下記のような課題がアメリカのピックルボールシーンにはあります。

  • 全米でピックルボールコートが不足している。例えば我々のHomeCourtでは夜は50人以上のプレイヤーがポートが開くのを待っているような状況。
  • そのため、既存のテニスコートをピックルボールコートに改造するという活動が全米で急増。当然、テニス愛好家が大反発。大きな軋轢を生んでいる。
  • そこまでして新たに作ったピックルボールコートにおいて、特有の「カコーン」という打球音が騒音問題化しており、近隣住民と騒動になっているエリアが多数ある

モール内展開。ちなみにアメリカはショッピングモールビジネスは厳しい状態にはある。
入口。かなりUFOキャッチー推しな前面レイアウト配置に見えます。
受付と価格表。ビリヤードについては$7から、とHPに書いてあったけど、このLA近辺だと$11/H/tableなのね。ただ、これは¥130/$としてもそんなに高くないでしょう。アメリカは物価がめちゃくちゃインフレしているので。
価格表
ビリヤード台が5台ほどあるが、安い台、キューなども安物です。一般ユーザーは気にならないでしょうが、ちょっと齧ったことがある人はむむむと感じるレベル
ボーリングはネオンな感じですねw ボーリングは詳しくないんですが、多分設備としては一般ユーザ向けなのかなとは思いました
パーティールーム、カラオケボックスもあります

大きな目的として、ラウンドワンがビリヤードボーリングの延長でピックルボールを展開できないか、という可能性についての視察だったのですが、フロアに占める面積としてそれほど力を入れていない、ということが分かりました。。


と言うのも、かなりの部分はゲームセンターだったからです。

TSUMTSUM。懐かしい!
プリクラの機械は、日本から輸入してそう
腕の骨を折って、自分史上最低の私にそんなこと言われても
AIによるビビリ検知、ってどういうアルゴリズムだw ただ、日本らしいきめの細かい機能群といえる
UFOキャッチャーも非常に多く設置されておりのキャラクターグッズが目立つ。当然まだ鬼滅の刃グッズも多数
UFOキャッチャーも日本からの輸入品が多そう
ゲーム機も同様
ただし、アメリカっぽいゲームマシーンもたくさんあり、日本のゲーム機とアメリカのものと人気、コストの観点からベストミックスを狙っているものと思われる。一方日本のゲーム機がある事は差別化につながっているものと考えられる。
こちらがゲーム機などに使える「クレジット」の料金表。ざっくりとは1ドルで後クレジット。そこからボリュームディスカウントが効く形。1つのゲームは8から10クレジット、すなわち1.2ドルで遊べる計算となり、物価水準も踏まえるとまぁまぁお得な内容と日本人としては感じられる。

ちなみに店内はそれぞれのセクション間は適度なスペースがとられている。一方でゲームセンターゾーンは結構ガチャガチャしている。
このアルコールライセンスの取得がめんどくさいアメリカにおいて、バーも併設している事は立派と感じた。当然身分証明書の提示が求められ、未成年にはアルコールは提供されない。

最後に、もう一度ですが、天候に左右されない屋内型のピックルボールコートについては時間はないが、お金はある若そうには今後浸透していくと思われ、実際に屋内テニスコートの事業者がピックルボールコートを提供し始めてもいるが、数はそれほど多くない。

現在の、全米500万人と言われる急速な(数あるスポーツの中で、最速の)利用者の伸びを踏まえると、ラウンドワンのような事業者が事業参入していく余地は大いにあると改めて考えた次第。

Startup

たとえばの状況として、最近会社の若手〜中堅の離職者が増えていて、スタートアップ関係に転職しているとしましょう。

これっていうのは問題か? どうかはそれ自体論考する必要がありますが、ショートカットして思考すると、①採用コストは(非常に)高い→採用活動など ②教育コストも高い→研修費、その間の人件費 ③給与もそこそこ高い→残業費も管理職になるまではつくので ④細かい金勘定はさておき、「人材は人財」である→会社の基礎である

と整理すると、大きな課題にはなるでしょう。

一方で、どうしても企業人は内から考えがちですが、社会全体的に考えた時に、数字的には「それって世間並みの離職率?」←給与・報酬水準が平均より高いか安いか踏まえて という点とか、「社会としての人財流動性が高まるのは、アメリカのような構造が生まれそれはそれで良い」というポイントもあるでしょう。

とはいえ、個社の問題を考える、というお題だった時に、給与・報酬水準が高いにもかかわらず世間並みに離職率が上がってきているとすると、それはやっぱり上記の④人財観点から課題としてデカいわけで。

そうすると(一応理論立てて考えているつもりですが、抜け漏れとかあればみなさんと議論したいです)、なんで特定業界、今回はスタートアップ関係に限ってみますが、に移っているのかっていうのを論考する必要が出てきます。(自社のそもそもの問題を所与として、ということになりますが)

まぁ普通に考えれば、諸々のリスクやデメリットを踏まえてもスタートアップの方が「面白そうだから」(会社、業界、業態、プロダクトなど)というのが先に立ち、それが故に、また体制やリソース的にも「権限や裁量があり、自己成長できそうだから」が来て、それに続いて不確実性はありながらも「IPOなどexitイベントでのフィナンシャルなワンチャン(←流行語?)ある」てなところでしょうか。

最後の点は、数字的な検証のしがいがあるポイントで、個人的には結構しっかりとした給与・報酬を払う(特に外資ベースなど)スタートアップが増えてきていて、「大企業より少し下」くらいを提示するところもありますので、さらに上記した「exit ワンチャン」があれば、ネットネットでニュートラル、くらいに感じるケースも多いのかもしれません。ここら辺は数字で比較・検証できるので、誰かやってみてw

だから、今まで書いたことが正しければ、今の会社が「面白くない」「権限や裁量がなく、自己成長できない」から辞めちゃうんだということになりますね。

となると、どうしてそうなのか、っていうのを一旦おじさんたちの(私も45歳でかなり加齢臭の激しいおじさんです)頭の中を更地にして、その上で感情抜きで検証していかなきゃいけない。

としても、「頭の中を更地にして」の部分が各社極めて難しいんじゃないかなと感じます。

アメリカにいて思うのは、アメリカ企業だって多くの問題はあるし(たとえば、景気が悪くなるとすぐ人切っちゃうとか。これ、周りで実際にそうなった人を見てると、しゃれにならないほど大変だと感じるので、ミクロではかなりシビアな問題です)、なんだってプロコンあるんだけど、日本企業についてはこのグローバルですごく不確実性が高まっている環境およびテクノロジーによってもたらされた極めて速い競争環境において「もう本当にギリギリのところまで来ている」〜「ギリギリだけど、もう落ちちゃっている」とは感じるんですよね。

一般論だけしてもしょうがないので、個別には:

  • 新規事業の取り組み方
  • 権限移譲
  • コミュニケーションの仕方
  • パワハラ気質
  • 過度な集団主義
  • 海外市場への向き合い
  • テクノロジー下手
  • まだ強い終身雇用制から生まれる「もの言わぬ態度」 (vs.アメリカの転職ありき→必要なことは最後言う文化)
  • ローテーションによる専門性不足 (vs.海外の専門性重視)
  • Job descriptionなどの明文化の下手さ(その割にレポートなど細かい明文化は好き♪)
  • スタートアップとの向き合いの下手さ

なんかがデカいと思っています。

まぁ、個別には散々語られてますし、ちょっと新味がない内容になっちゃいましたけど、今回はそんなところです。上記した個別のポイントについてもうちょっと聞いてみたいとか、議論してみたいという方は各種SNSで@moshsuzuki、もしくはメールでmoshsuzuki@ までお問い合わせください。

Business Idea, Pickleball, Silicon Valley, Startup

ピックルボール練習相手マッチングサイト【案】

今日、私が所属しているPalo Alto Pickleball Clubのメンバーで78歳の方から「一緒に集1回、ピックルボールの練習相手になって欲しい」とFacebook Messengerで連絡が来ました。とても嬉しく、即決で「Absolutely!」と返事をしました。

78歳ですが、元テニスプレイヤーで、強いショットやバックハンド中心に私より上手い方(おそらく私の方が動けるとは思います – 33歳も年下ですので!)なので私には大いにメリットがあります。

彼からすると、なんとなく私の推測ですが、動けて(練習でも、ボールを拾いに行かないといけなかったりしますし)、特に「クソ真面目に取り組んでそうなやつ」が良かったんだと思いますw

このスポーツは本当に楽しく、4人集まるとすぐ「じゃあ試合を開始するか!?」となりますし、3人以下だと4人になるように他のコートから人を呼んでそうするので、結局すぐ練習試合(=”rec game
“)になっちゃうのがいいところ。

逆に、長らく思っていたのは、経験したことがあるスポーツで、球技ならバスケ、ビリヤード、ゴルフ(バドミントン、卓球)、その他なら水泳、ランニング、サイクリングなどの多くの時間は練習(=”drills”)に充てられているので、もうちょっと練習した方が、結局のところrec gameもより面白くなるし、公式な試合に出れば勝てるようになって楽しみも増すし、練習自体も面白いし、一石三鳥的なところはあるかなということでした。

個人的には、ゴルフについてはスタンフォード大学にいた時には「10,000球打ちっぱなし券」を買って、一日300球とか練習していたし、ビリヤードは一日に何時間も「センターショット」などの練習をしていたし、ストイックに練習するのが好きだし、もしかしたら練習のほうが好きなんじゃないかw と思ったりするほどなんです。

ただ、繰り返しですが、このスポーツは中毒性があって、すぐ仲間と、知らない人とでもrec gameを始めてしまうのは、それもそれでしょうがないことで。

とはいえ、コートを眺めていると、真面目くさった顔の人中心に(これは、冗談抜きでなんとなく見て感じるところあるんです)練習をなんとか仲間と、時には一人でやったりしている人をたまに見ます。まぁ、割合的に5%いるかいないかくらいかもしれませんが。

あるとき、長身で、レベルが3.5はある知り合いのプレイヤーから、私が一人で休憩している時に「余ってるなら練習しようよ」と言われて、3rd shot drop、クイックハンドボレー、アタック→トランジションエリアからのリセット(=これは難易度高く、意識高めでありますw)なんかを繰り返しはぁはぁいうくらいまで練習して、最後に彼が目を輝かせて「今度もこれ是非やろうよ!!」と言ったのを聞いて「あぁ、この人は同じ穴のむじなだなw」と思いましたし、「Likewise!!」と返事をしました。


だから、こういう真面目な人っていうのは、「Goodwillを持ったlight変態」くらいな感じなんですが、それでも一定の需要があるかなと。

そうなると、「練習目的で(一方的なコーチングは優良なものについては禁じているコートも多い)一定時間、特定日時でやりたい人をマッチングする(無料)サービス」というのはニーズがあるんじゃないかな、と思っているんです。

アメリカでは競技者人口が約500万人と言われていて、その中の練習好き層が上記の通り5%がターゲットだとすると、25万人がSAM(=Serveceable Addressable Market)。

マネタイズするにはちょっと心もとないパイの大きさではありますが、まぁまずピックルボールコミュニティーに貢献できれば、それはそれでいいじゃないですか!

そうやって練習を通じて知り合ったパートナーとは、もちろんrec gameを始めたり、上手く行けば公式なトーナメントに出る仲になったりもしやすいと思いますし、何より簡単な話、競技のレベルの底上げになるので、業界活性化につながることは間違いない。


本件を含め、他にピックルボールにまつわる下記をマッチングする「Pickleball-bnb(仮称)」のサービス/サイト/アプリについて、ごくごく簡単で、初版ではありますが、事業計画書を作りました。

「日本でも展開できそうだからやってみたい!」「他のスポーツでも適用できそうだし、コーディングやデザインから一緒にやりたい!」とか「これならお金出してもいい♪」とかっていう人がいたら、ぜひぜひ@moshsuzuki までご連絡いただければと思います。

  • Rec gameの相手
  • 練習相手
  • トレーナー、コーチ
  • プライベート コート(有料)
  • 中古パドル(有料)

Silicon Valley

親友とシリコンバレーでビリヤード再戦、8時間、7年越し

今日は、シリコンバレーはサンタクララの親友の家でビリヤードをしました。7年越しに実現した自宅でのビリヤード、8時間。個人的なノスタルジアが強かったので、下記にオチのない昔話を長々とします。


2015年に相当に大きなサービス・システム・機器の企画が始まり、プロジェクトマネージャーになりました。すったもんだがありながらも、予算が取れて2016年に「要件定義」を始めることになりました。

やりたいことが先鋭的で、日本のベンダーでは全然出来ないので、会社はとてもドメスティックなものの、海外ベンダーを東京に招聘して、数ヶ月かけて要件を定義することに。

要件定義については「ライトパーソンを確保できずに失敗した」というのはIT業界のあるあるです。これは業界団体がデータに基づいたレポートも出しているほど。合計で50人くらいのメンバーになりました。

なので、会社で毎日8時間とか50人収容する会議室が取れるはずもなく、結構いいホテルの貸し会議室を借りて朝から晩までやりました。今考えても、今までで一番クレイジーな要件定義だったし、インターナショナルだったし、あれが効率的だったのか分からないほど要件定義としては規模はデカかったなと。

要件が定義出来たら、その後工程は別契約ね♪という立て付けだったので、かなりベンダー側からはPMに接待のお誘いなどが入ります。実際はそれどころじゃないのでほとんど断っていましたが、逆にストレスフルな状況ではあったので、発散する手立てが必要でした。

ということで、多くの日において、打ち合わせが夜に終わったら、海外ベンダーとビールを飲みに行っっていました。一人はイギリス人で、日本人みたいに座って、少しずつ枝豆とか唐揚げとか食べながら長い時間飲む、というより、何も食べないながら、立ちながら大量のビールを飲む、という謎なスタイルでしたが、それはそれで暑い時期だったということもあり、とても楽しかったものです。

ただ、そこからさらに、そいつとは銀座のバグースに行って、夜な夜な球を撞いていた(=ビリヤードをしていた)のです。21時くらいから深夜までやって、ジンファンデルのボトルなんかも入れながら、またビール飲みながら、仕事のことは忘れて、永延と撞き続けていました。それはそれは楽しい時間でしたが、また朝からホテルで要件定義会をする、というこれもまたクレイジーな日々でした。


彼の製品は実は2006年頃から知っていて、日本の通信業界が携帯無線とWi-Fiの融合=FMC(Fixed Mobile Convergence)に湧いていた・踊っていた頃、私はシリコンバレー商材を日本の通信キャリアに売り込む輸入商社業をしていて、今私が所属しているVCで競合製品に投資して→私が売り子を日本でやるというビジネスをやっていたこともあり、彼がCTOをしていたスタートアップの製品を「業界の最有力製品の一つ」ということでよく耳にしていました。


閑話休題。

「やるならとことんやる、喧嘩上等、『手が切れるようなような上質なものを作る』」がモットーなので、相当に仕事に集中し、関係各所と喧嘩しまくった結果、結果として2018年にPMを外され、別の人生を歩み始めかけていたら、その年にアメリカに来ることになりました。

アメリカに来たら、新しいVC仕事へのキャッチアップ、案件の実行、家族の渡米などバタバタバタバタしていて、彼とreconnectする余裕がなかなかなかったのですが、ついに、彼の家でビリヤードするというのが7年越しに叶った、というわけです。


台が素晴らしく、chestnutで作られた、年代物のBrunswick(ビリヤードマニアなら垂涎)!

銀座でやるのは、場所代も高いし、酒も高かったけど、ここなら彼が自分で醸造したビール(!)(以前ビール工場とバーを経営していました。コロナ禍で残念ながら閉じてしまった)を飲める。
(ちなみに、獺祭含め、日本酒も2本も空けている)

イギリス人は頑固なんだろうか、車はアメリカにいても絶対にジャガーw

さらに、Brunswickのラックまである!!

その他調度品のセンスがいいのは、ヨーロッパ人ぽい。

深夜12時から、人生初のスヌーカーをやりました。普通のプールテーブル+スヌーカーキューでやる方法があるのね。酔っ払って、色の点数が全然覚えられないけどw


ただの個人的な昔話、ノスタルジアなんですが、こう45歳になって「真の友人」というのはかなり限られるけど、それがいる、というのは本当に貴重なことだなと。人生、悪くないなと。

それと、おっさんになって、8時間も玉撞きながら思ったのは、ようやくこうなって、彼の家まで来れて、急いで撞かなくていいんだなと。これは説明ほぼ不可能なんだけど、ビリヤード場というのはカネがかかるので、どうしても多かれ少なかれ急いて撞くところがある。ただ、こうやって、だらだら酒飲みながら、撞いてるんだか話し続けているんだか分からないような中で、ようやっと「ゆっくり撞いていいんだな」と。1回1回、球を撞く前に厚みを確認する中で、しあわせを確認するように撞けるんだなと。(そして的球を飛ばすんだけどw)

案外、年取ってよかったんじゃないかな、と。