Netflixコンテンツです。非常にオススメです。
エンタメ系のカンファレンスやテック系のブログを最近見ていると、じわじわ浸透してきているみたいで、鬼滅の刃みたいに大ヒットしないと思いますが、日米で大きな波紋を生んでいくような気がしています。
英語版オリジナル “The Social Dilemma”
https://www.netflix.com/title/81254224
日本語版「監視資本主義: デジタル社会がもたらす光と影」
https://wired.jp/2020/10/17/social-dilemma-netflix-documentary/
(ここからNF Japanからでも行けるハズ)
ポイント
- 小学校高学年〜高校生の子どもがいる場合に、親子で必ず見ましょう。
何でSNSに危険性があるのか、という点について「悪い男の人が言い寄ってくるから」みたいなレベルではなく、深層心理や脳科学にまで踏み込んで説明されています。
- 何らかのWEBマーケティングに関係するビジネスをしている場合、逆に非常に参考になります。(グロースハック、マネタイゼーションテクニックなどが出てくるため → ただし、この通りインプリしましょうと言うわけではありません、それこそ「監視資本主義の影」みたいなサービス設計になっちゃうので)
論評的なものとして
- 元Facebook、Google、Instagram、Twitter、Pinterestなどで会社初期段階でエンジニア、マネタイゼーション、マーケティングのVP等をやっていた人が出てきて、その問題点を語るので、非常に具体的でリアル内容となっている。
- 出演する前によく弁護士と相談したらしく、流石アメリカ。GAFAに訴えられたりすると大変でしょうから。
- ただ、アルゴリズムとか過去の各社の経緯とかを議論していると退屈になってしまうので、そこに物語的な要素を入れているところがバランスとして秀逸。
- 物語の中で登場する擬人化された3名のAIが少し細身ではあるが、彦摩呂に少し似ている。
- 結局、何が/誰が悪かったんでしょう、という問いに対して、明確な答えが無いのが示唆深いが、元々悪意は無かった/但し全体的に「悪影響を考慮していなかった」/作ったものが意図通りに使われないケースがほとんどだった/民間企業として利益がゴールになっている というような指摘はあり。
- 「すべての仕組みが、中毒にさせる意図を持って設計されている」というのも内容を見ていくうちによく理解できる。例えば写真への友人のタグ付けなど。脳幹に働きかける科学的A/Bテストによりその意味で最適化出来る設計・開発。
- その因数分解として、元Googlerから説明されたのが、1.engagement 2.growth 3.advertising。これは彼らがそういうのだから間違いないとは思うが、MECEかどうかを考えると非常に味わい深いところがある。
- SNSの利用により、若者の自己肯定度が下がってきており、自殺率が上がっていると。若者が大人になり、子どもが若者になっていくので、社会での問題としては大きい。また、選挙行動の操作は実際に可能であることが実証されており、SNSでのデマ情報を信じた者によるPizzagate事件など。
個人的に
- おじさんとして、Twitter, Instagram, Tiktok はやってはいますが、あまり乗れず、唯一ある程度親しい人のみでやっているFacebookくらいがSNSライフなので、それは続けるものの、広告を見ないようにする。
- Facebookはプライバシー、広告設定を見直した。相当に個人情報を渡すような設定になっていたと反省。
- また昔から残っていたmixiとかブログ村などのアカウントは即日削除した。(というかChromeで調べたところパスワードが多数ハックされていたことが判明…)
- かつスマホアプリのnotificationも多くをオフにし、不要なスマホアプリも少し整理した。
- というか、老い先が短く、頑固な自分に対する洗脳はある程度どうでもいいとして、自分の子どもは本当に本当に心配。利用時間管理、そもそもアカウントを一定年齢までは作らせないなどあらゆる手を講じていく。(ちなみに、数ヶ月前、既にかなり良くない状況になったのでTiktokについては実質禁止した。アメリカの小学生高学年くらいからの(少なくとも女の子は)Tiktok依存は凄まじいものがある。