Silicon Valley

親友とシリコンバレーでビリヤード再戦、8時間、7年越し

今日は、シリコンバレーはサンタクララの親友の家でビリヤードをしました。7年越しに実現した自宅でのビリヤード、8時間。個人的なノスタルジアが強かったので、下記にオチのない昔話を長々とします。


2015年に相当に大きなサービス・システム・機器の企画が始まり、プロジェクトマネージャーになりました。すったもんだがありながらも、予算が取れて2016年に「要件定義」を始めることになりました。

やりたいことが先鋭的で、日本のベンダーでは全然出来ないので、会社はとてもドメスティックなものの、海外ベンダーを東京に招聘して、数ヶ月かけて要件を定義することに。

要件定義については「ライトパーソンを確保できずに失敗した」というのはIT業界のあるあるです。これは業界団体がデータに基づいたレポートも出しているほど。合計で50人くらいのメンバーになりました。

なので、会社で毎日8時間とか50人収容する会議室が取れるはずもなく、結構いいホテルの貸し会議室を借りて朝から晩までやりました。今考えても、今までで一番クレイジーな要件定義だったし、インターナショナルだったし、あれが効率的だったのか分からないほど要件定義としては規模はデカかったなと。

要件が定義出来たら、その後工程は別契約ね♪という立て付けだったので、かなりベンダー側からはPMに接待のお誘いなどが入ります。実際はそれどころじゃないのでほとんど断っていましたが、逆にストレスフルな状況ではあったので、発散する手立てが必要でした。

ということで、多くの日において、打ち合わせが夜に終わったら、海外ベンダーとビールを飲みに行っっていました。一人はイギリス人で、日本人みたいに座って、少しずつ枝豆とか唐揚げとか食べながら長い時間飲む、というより、何も食べないながら、立ちながら大量のビールを飲む、という謎なスタイルでしたが、それはそれで暑い時期だったということもあり、とても楽しかったものです。

ただ、そこからさらに、そいつとは銀座のバグースに行って、夜な夜な球を撞いていた(=ビリヤードをしていた)のです。21時くらいから深夜までやって、ジンファンデルのボトルなんかも入れながら、またビール飲みながら、仕事のことは忘れて、永延と撞き続けていました。それはそれは楽しい時間でしたが、また朝からホテルで要件定義会をする、というこれもまたクレイジーな日々でした。


彼の製品は実は2006年頃から知っていて、日本の通信業界が携帯無線とWi-Fiの融合=FMC(Fixed Mobile Convergence)に湧いていた・踊っていた頃、私はシリコンバレー商材を日本の通信キャリアに売り込む輸入商社業をしていて、今私が所属しているVCで競合製品に投資して→私が売り子を日本でやるというビジネスをやっていたこともあり、彼がCTOをしていたスタートアップの製品を「業界の最有力製品の一つ」ということでよく耳にしていました。


閑話休題。

「やるならとことんやる、喧嘩上等、『手が切れるようなような上質なものを作る』」がモットーなので、相当に仕事に集中し、関係各所と喧嘩しまくった結果、結果として2018年にPMを外され、別の人生を歩み始めかけていたら、その年にアメリカに来ることになりました。

アメリカに来たら、新しいVC仕事へのキャッチアップ、案件の実行、家族の渡米などバタバタバタバタしていて、彼とreconnectする余裕がなかなかなかったのですが、ついに、彼の家でビリヤードするというのが7年越しに叶った、というわけです。


台が素晴らしく、chestnutで作られた、年代物のBrunswick(ビリヤードマニアなら垂涎)!

銀座でやるのは、場所代も高いし、酒も高かったけど、ここなら彼が自分で醸造したビール(!)(以前ビール工場とバーを経営していました。コロナ禍で残念ながら閉じてしまった)を飲める。
(ちなみに、獺祭含め、日本酒も2本も空けている)

イギリス人は頑固なんだろうか、車はアメリカにいても絶対にジャガーw

さらに、Brunswickのラックまである!!

その他調度品のセンスがいいのは、ヨーロッパ人ぽい。

深夜12時から、人生初のスヌーカーをやりました。普通のプールテーブル+スヌーカーキューでやる方法があるのね。酔っ払って、色の点数が全然覚えられないけどw


ただの個人的な昔話、ノスタルジアなんですが、こう45歳になって「真の友人」というのはかなり限られるけど、それがいる、というのは本当に貴重なことだなと。人生、悪くないなと。

それと、おっさんになって、8時間も玉撞きながら思ったのは、ようやくこうなって、彼の家まで来れて、急いで撞かなくていいんだなと。これは説明ほぼ不可能なんだけど、ビリヤード場というのはカネがかかるので、どうしても多かれ少なかれ急いて撞くところがある。ただ、こうやって、だらだら酒飲みながら、撞いてるんだか話し続けているんだか分からないような中で、ようやっと「ゆっくり撞いていいんだな」と。1回1回、球を撞く前に厚みを確認する中で、しあわせを確認するように撞けるんだなと。(そして的球を飛ばすんだけどw)

案外、年取ってよかったんじゃないかな、と。

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